2007年12月17日

地下交通駅

今年は抗日戦争ものドラマがやたら多かった。 テレビをつければ何チャンネルかはやってる感じだった。 例えばこのドラマ。

今年かなりヒットしたドラマだが、タイトルがきつすぎるので見る気が起きない。 もうテレビが見れないので、今年は乏しいテレビライフを送っていた。 見てたのは専ら上海の生活チャンネルと、《家有儿女》というドラマ。 そんななか、この《地下交通站》だけは見た。

http://ent.sina.com.cn/v/m/f/dxjtz/index.html このドラマは、抗日戦争時代の山西省あたりの村の食堂が舞台。 この村が日本軍の勢力地で、日本軍や日本軍に味方する中国人などをねたにした喜劇だ。 喜劇というより、ドリフ風のコントか。 登場人物は、「皇军(鬼子)」や「汉奸」の他、食堂の店員や八路軍など。 その食堂(鼎香楼)の店員の一人が八路軍の工作員で、日本軍の悪巧みを暴くのが基本のあらすじだ。 しかしこの日本軍の描かれ方が憎めない感じになってて笑える。 話す日本語がひどい片言なのは当然だが、なにかあると「バガ!」と言って部下をひっぱたく。 ひっぱたかれた部下は、「はいー!」と言って直立不動になる。 これがお約束になってて、なんか笑ってしまう。 日本軍とそれに味方する中国人達はモラルが低く、食堂の勘定を踏み倒したりするが、八路軍は決して民衆のものを奪ったりせず、むしろ民衆の作業を率先して手伝いし、捕虜も優遇する、というように描かれている。 しかし逆に八路軍が模範的過ぎて、このドラマでは日本軍たちの方に親近感を感じる。 抗日戦争版《武林外伝》という位置づけらしい。 同じ英達という人が製作しているということだが、確かに似ている感じはする。 ところでこの舞台の食堂の名物は、ロバの肉だ。 ドラマの中で普通にうまそうに食べてるので、どんなものか興味があった。 そこで、買ってみた。 ロバの肉だ。11元。 中身は、こんな感じ。 油はかなり融点が高く、冷めると常温で固まってしまう。 味は、どこかで口にした、それも食べ慣れた味だった。 何だろう、とよく考えてみた結果、コンビーフの味だという結論に達した。 この肉の繊維の感じもコンビーフっぽい。 でもコンビーフよりさっぱりしてて美味しいんじゃないかという気がした。

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2007年09月23日

李小龍伝奇

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今、この《李小龙传奇》というテレビドラマを撮影しているらしい。
主人公ブルース・リーは、《少林サッカー》や《カンフーハッスル》に出てた、陈国坤が演ずる。
アメリカでの撮影が、先週終わったという。
2008年に40話で放映予定らしい。
いずれにしてもDVDは買おう。
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2007年04月05日

生存之民工

このドラマは、「民工」が主役のドラマだ。
「民工」とは、「農民工」の略称で、農村から都会へ出稼ぎで働きに来ている労働者の事だ。
CCTV-农业频道-关注民工欠薪问题
民工网
詳しくはこの辺を見て、大体把握してほしい。

百数十人の民工が、約8ヶ月工事現場に住み込みで働かされた挙げ句、給料を払ってもらえないで苦しい生活を強いられる、というあらすじだ。
《生存之民工》_影音娱乐_新浪网
こういうことは、珍しくはないらしい。
報酬は、8ヶ月働いて7,8千元と決して多くはないが、彼等にとっては死活問題だ。
その金で子供の学費を払ったり、病人の医療費を払ったり、苗床や肥料の代金を支払ったりする。

実際深刻な問題なのだが、それをこのドラマは、正面から扱ってしまった。
それも、監督が実際に長い時間をかけて民工たちを取材し、実態を重視した内容に仕上げている。
これが、お涙ちょうだいな内容に仕上がってるのかと思いきや、笑える内容になっている。

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彼等が、このドラマの主人公。
32話終わるまでずっとこんなかっこだ。
民工の実際の生活実態や行動なんかをそのまんま再現している。
中心人物数人以外は、本当の民工の人達を役者やエキストラで使っているという。
ドキュメンタリーとしても十分興味深い内容になっている。

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これは、民工たちが寝泊まりしてる小屋の風景。
強制収容所のようでもある。
手前の人物は、「謝老大」。この現場の現場監督。今まで全中国数十カ所の現場を仕切ってきた曲者だ。
現場と会社双方に対し、巧みに顔を使い分ける。江湖上の古強者というイメージだ。

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これは、民工の人が食事を取ってるシーン。
この人は本物の民工っぽい。
こういうシーンをじっくり撮るのがこのドラマだ。
背を丸めて人差し指でちょちょっと食べる様子が、このひとの人生や生活背景まで想像させる。

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手前の人物は、「楊志剛」という名の、直情径行な若者だ。
後ろの人物は、「周叔」と一般には呼ばれている、厨房係。
楊志剛が給料がもらえず落ち込んでるところを周叔が慰めるシーン。
周叔が手にしているのはキュウリ。懐から出したところ。
これからこのキュウリを脇の下で拭い、楊志剛に渡す。
楊志剛はそれを有り難く受けとり、このキュウリをそのまま囓る。
脇の下で臭くなんないのかとか、そのまま食べて農薬とか大丈夫なのか、とか気になるのは、やはり中流階級以上の人の考える事だ。

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これは、バスの切符販売窓口のシーン。
真ん中の人物は、先程出た謝老大。窓口に割り込もうとしている。
文句を言われると、こんな風に笑顔を作って煙草を渡す。
そして、お互い民工だ、仲間だ、とか、百何十人分買うので大変なんだ、とかうまい事いってなだめている。

このドラマの見所は、実にこういうところにあるのだ。
中国でも下層の人達の考え方や、普段の暮らしぶりなんかを窺い知る事ができる。
今まで紹介した内容は全て第1話の内容だ。
こういう細かな見所は毎回毎回あり、本当に見てて飽きない。
彼等は実に劣悪な環境で厳しい暮らしを送っているのだが、彼等は彼等なりに楽しくすごそうとしている。
普段の生活がつらいだけ、楽しもう、という気持ちは大切なものになる。
彼等が笑ってるのを見ると、同時にこちらまでほっとするのだ。


結局、最後には裁判に持ち込み、無事給料を受けとる事が出来る。
しかし裁判が始まるのは最終話で、裁判の過程は話に出てこない。やはり民工の都会での厳しい暮らしぶりを描くのがテーマなのだ。
給料は戻ってくるが、決してハッピーエンドではない。
謝老大親子は離ればなれになるし、楊志剛の母親は見つからないし、王家才は刑務所行きだし、陸長有は頭がおかしくなってしまう。
しかし不思議と後味の悪さは残らない。
給料を手に入れて、都会でのどんずまりの生活から一歩抜け出せるぞ、というそれだけで晴れ晴れした気持ちになれる。

本当はもっと1話ずつ細かく紹介すると、細かい見所がいくらでもあって、すごく面白いのだ。
庶民の生活実態を細かく追っていくと滑稽に繋がる、という手法は、ゴーゴリ的でもある。日本で言うと井原西鶴か。


MellowMoon - 外山恒一氏政見放送・テキスト起こし
例の名演説のテキスト版。
この内容を、中国に当てはめてみると、全く笑えないどころかすごく危険な事に気付いた。
「多数派」を「中央政府」・「漢民族」、「少数派」を「農民」・「少数民族」、「政治改革」を「改革開放」なんかに置きかえてみよう。
まあとりあえず日本は平和だ、という事かな。
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2007年03月14日

新上海灘

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1930年代の混沌とした上海を舞台にしたドラマ。
1980年代に香港で作成された物のリメイク版らしい。
許文強(Xu Wenqiang)という北京の大学で学生運動をしていた人物が主人公。
上海に来て、ギャングの世界に身を投じてからの成功と挫折を描いている。

当時の上海は、フランス租界やら日本租界やらイギリスやアメリカの共同租界やらの治外法権エリアが多く、ギャングの抗争も激しく、絶対的な権力者が存在せず、警察も各勢力とバランスを取ってかろうじて治安を保つ状態だった。
昨日大金持ちだった者が明日には一文無しになり、またその逆もある、というのが上海灘(Shang hai tan)だ。
このドラマの一番の見所はその勢力争いの複雑さで、フランスの勢力やらイギリスの勢力やら日本の勢力やら、さらには中国人ギャングの勢力争いなどがあり、さらには警察の中でも派閥があって争っている。
そんな複雑な勢力関係の中で、主人公許文強は冯敬尧(Feng Jingyao)という上海随一の大人物に見込まれて頭角を現していく。

このドラマの中で描かれてるような混沌とした上海のイメージというのは、外灘やその他租界時代の建物が残っている地域に行くと、なんとなくイメージできる。
そしてこの上海のイメージは現代に至っても、上海人の心の底に、上海という街への誇りとして、こういう弱肉強食というか、複雑で不合理な部分も街の誇りとして認めてしまうような雰囲気を造成しているように思う。
このドラマの中で、”这就是上海滩!これが上海というところだ。)と言って開き直ったり諦めたりする箇所がいくつかあるが、そのセリフの中には幾分か上海という街に対する誇りが入り交じってるような気がする。

主人公許文強の義弟の丁力(Ding Li)という人物は、中国人が一番好むタイプの人物だ。
頭は働かないが言う事と行動が率直で、とても義理堅い。
主人公許文強が悲劇的最後を迎えるのと対照的に、丁力が迎えるのはハッピーエンドだ。
北京の有名な大学出で能力があり信念もある許文強が破滅し、率直でやる事が爽快な丁力が生き残るのは、ある意味中国人の道徳観念を象徴しているんじゃないか。
そういう意味でもこの作品は興味深いかも知れない。

ついこの間までこの《新上海灘》は上海のテレビ局で放送されていた。
それで、最終回を放送する前にその結末に関してインターネットなどで視聴者にアンケートを採っていた。
その内容は、主人公許文強が死ぬか、または許文強と冯敬尧の両方が死ぬか、というものだった。
もともと許文強が死ぬ、冯敬尧が死ぬ、両方が死ぬ、の3パターン用意されてたようだが、許文強は死ぬべき、というのは圧倒的な意見としてあったみたいなので、上の二択になったという。
結果は、両方死ぬ、ということになったようだ。
53%:47%という僅差だったらしい。
http://news.driverchina.com/Html/news/netzhai/netzhai/110913387_2.html
このページによると、6日で126万人が投票に参加したらしい。
それで、実際に両方死ぬシーンで放送されたみたいだ。
実際見てはいないが。

自分の持っているDVDは、許文強一人が死ぬシーンが収録されているのだ。
なんか、今テレビで放送されているのと自分がもっているものの結末が違う、というのも不思議な感覚だ。
別にこのことを書きたかったわけではないが。
上海の街の歴史や上海人の気質なんかを理解するのにかなり役立つかも知れない、とは思う。
posted by からみもち at 01:37| Comment(1) | TrackBack(0) | 映画・テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする